春になると役員交代や引退、退社、入社、そして若い人達の入学、卒業などがあり、悲喜こもごもの感慨に浸ります。
人との「出合い」はかなり簡単です。初対面はかなり緊張しますが何回か会っているうちに、気心が知れてきて、お互に気持を通じ合うようになります。
これに対して「別れる」ことははるかに難しいと思います。男と女が愛し合って親しくなるのはきわめて簡単です。けど、「別れ」となると色んなことがからみ合いきわめて難しくなってきます。
「別れ」の中には色んな別れがありますが、最もやっかいなのは、「死別」です。しかも、すべての人が経験しなければなりません。
我々は自分の意思ではなく、この世に「生」を受けますが、「死」を迎えるのは間違いなく自分が主役であります。
私は医師として色んな方々の臨終を見てまいりました。その瞬間とそこに至るまでの過程は間違いなくその人間の一生の集大成であります。いかにうまくその瞬間を迎えることが出来るかは、一人ひとりの大問題でありましょう。
歌舞伎役者の中村吉右衛門さんは舞台への「出」すなわち登場よりも、はるかに難しいのは舞台から姿を消す瞬間、即ち「引っ込み」であると申されます。
余韻を残して惜しまれながら、懐しがられながら「引っ込み」ができれば最高です。
私も今期をもって推進センターの所長を辞したいと思っています。余韻を持ちながら惜しまれながらの「引っ込み」になれば…と願っています。
長い間、このページを通じて皆々さまにはお世話になりました。また、どこかでの「出合い」を楽しみにしています。
今後の「兵庫産業保健推進センター」のますますのご発展を祈念してお別れといたします。
「引っ込み」の難しさを味わいながら…。






















